てるみんさんの断薬体験談

てるみん
服用薬 デパス パキシル
服用開始 2004年04月
断薬開始 2012年03月
減薬・断薬中の離脱症状

激しい動悸、発汗、筋肉のこわばり・筋肉痛・関節痛、死んでしまうのではないかという不安、絶望感、焦燥感、過去の失敗をえぐるような悪夢、聴覚過敏、光過敏、めまい等

現在の状態・コメント

うつ病とパニック障害で8年間薬物治療したのに快方に向かわず失職。異常な言動や妄想などの自覚もあったので薬を疑い一気に断薬。最初の一ヶ月程度は身体症状が激しくまさに生き地獄。半年位は毎日悪夢と絶望感との闘い。いいことが全くないので希死念慮が常にありました。現在は将来に対する不安・絶望感に耐えながら、心地よいことが少しでも戻ってきてほしいと切望しています。異常な言動などはなくなりました。結局のところ断薬は自己責任で行う孤独な闘いだと思います。再び薬を飲めば一時的には楽だろうなと思うことはありますが、わたしはこのまま頑張ろうと思います。
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2013年10月(断薬後19ヶ月)

主だった身体症状がなくなったこと、希死念慮、思い出したくもない過去のフラッシュバックと果てしない自己嫌悪などがなくなったこと。再び精神薬を服用することなど絶対に無いという自信。これらのことから離脱に成功したと思います。

残った自覚症状は身体のダルさ、何もする気の起きない無気力感、喜怒哀楽などの感情鈍麻、記憶力・思考能力の未回復などです。
会話の際には言葉の想起・選別と組み立てに時間がかかるので服薬以前のスピードには遠くおよびません。
楽しいと思うことが殆どないので外出は必要な用事と数少ない友人が食事などに誘ってくれた時のみにとどまっています。
断薬後はふらつきが酷く、駅のホームから転落するのではないかという恐怖や、車内の話し声に対する聴覚過敏などで電車に乗ることさえ怖かったですが、今はあまり抵抗を感じません。

服薬してからは文章を読むのが非常に苦痛で、一行目を読んで二行、三行と読むうちに一行目の内容を忘れてそのループという様に「記憶と理解」(この二つは脳内の情報処理で密接に絡み合っていることが実感できました。キャッシュとCPUの関係のようなものでしょうか)に明らかな障害がありました。一番ひどかった時期は漢字がいわゆるゲシュタルト崩壊(「へん」と「つくり」がバラバラに感じられ、さらに注視していると一画一画に細分化していく感じ)を起こしていました。「楽」という文字を注視すると(何故かこの文字だけ)横になって見えるという奇妙な知覚も経験しました。
断薬後しばらく(3ヶ月くらい?)してからは病気や薬のことをネットで調べ、かなりの文字数を読んだり、本を読むこともできるようになりましたが、読み終わったあとに何が書いてあったかを振り返ると細部の記憶がぼんやりとしていて現在でも情報の蓄積が非常に非効率です。要点をtextにして保存するようにしています。

以上の様な、私に残った症状はアシュトンマニュアルの「遷延性離脱症状」に当てはまるものだと思いますが、わたしは素直に「後遺症」と呼ぶべきだと思います。
以前は芸術関係の仕事をしていたのですが、上述の「感情鈍麻」が著しく、断薬後に笑った記憶がほとんどありませんし、好きだった音楽や映画も興味がなくなったため苦痛でほとんど鑑賞できません。制作行為などは程遠い感じです。「面白い」、「楽しい」ということがほとんど全く無くなってしまったのが今一番辛いことです。喜怒哀楽は人間関係の基本でもありますから早期の社会復帰は無理かもしれません。時間を持て余しながらも、家人が栄養面を気遣って用意してくれる食事を摂りながら後遺症の改善を待っている毎日です。

私は服薬期間中は調べ物をすることもできませんでしたので、薬の恐ろしさから思い切っていわゆる「一発断薬」をしましたが減・断薬の方法は漸減が基本でしょうし、アシュトンマニュアルでも突然の断薬を避けるように繰り返し述べられています。

私の場合は

1)精神科の医師を全く信用できなくなったこと
2)精神薬が身体を蝕んでいる実感があり、少しでも早く服用を終えたかったこと
3)断薬時には薬により思考力が低下しており、漸減をコントロールする精神力が無かったと思われること
4)幸い断薬開始時に「多剤大量」処方ではなかったこと

などの点から一発断薬で仕方なかったのかと思いますが、場合によっては生命に危険が及ぶこともあると思います。離脱症状を激しいと感じたのも、現在の後遺症も私の方法が間違っていたからかもしれません。

全ての依存症患者にとって等しく正しい離脱の方法は、アシュトンマニュアルを含め各種書籍、HPにも十全には記述されていません。
必要なのは自分自身で調べて勉強すること、この一点に尽きると思います。
幸運なことに現在はインターネットがありGoogleがあります。病気や薬に関する様々なサイトにアクセスしていくうちに製薬会社や精神医療の関係者が薬の効能を権威的にそして巧みに密かに誇張しているサイトがだんだんと判ってくるはずです。また、病気や薬に苦しむ人たちにあやしい商品やサービスを提供しようとする悪質なビジネスがあることにも気づくでしょう。精神薬で病気が全快したという人は居ましたか?薬で治ったとか、薬を飲まないと治らないという言葉は度々見かけましたが、断薬の経験談とは反対に具体的に何をどの様に服用して治したかというディティールのある情報に私は巡り合うことができませんでした。全ての情報が正しい訳もなく、また全てのビジネスが悪質であるわけでもありません。離脱症状に苦しみながらこれらの取捨選択を行うのは容易なことではありません。しかしこのためのリテラシーを身に付けない限り薬物依存から抜け出すことはできません。薬を止めるのはあなた自身です。どのような方法でも程度の差はあれ減・断薬は苦しいものだと思います。たとえ減薬指導を行う優秀な医師に巡り会えたとしても患者の忍耐が伴わなければ減薬は進んで行かないでしょう。
ここで試されているのは日頃の情報収集・分析から自分の症状を比較・類推し、自分がどこまで我慢して良いのかを自分で判断する能力ではないでしょうか。情報収集には長い時間を充てることができるのですから、その上で医師と相談し指導を受けるべきでしょう。医師の指導を受けてもヤク中がラクにクスリやめられるわけないでしょうし、私のように知識もなく断薬して死んじゃってもアタシゃ知りませんが。
自分が得られる限りの情報を頼りに離脱症状の苦しさと薬の誘惑を天秤にかける自己責任が常に伴います。これは冷静な精神状態の人間でも難しいかなり高度な部類の判断に属するものだと思いますが、幸か不幸か依存症患者にしか訪れない精神活動です。私が薬物から学んだ唯一の恩恵は命懸けのこのリアリズムでしょうか。

薬で苦しむすべての人に将来の健康が訪れますよう願っています。

最後に、私にとんでもない薬を処方してくれたクソムシのような精神科医と、精神科医にメシのタネを供給してくれた悪魔の様な医薬品関係者一人ひとりに、私の人生をちょっとフクザツにしてくれた下賎で巧みな経済活動について敬意を表します。

「はよ死ね!」

2013/10/20 10:04:00
17件のコメント
希望をもって
離脱症状に不眠はなかったでしょうか。私は今これですごく悩んでます。
よかったらおしえてください。
2013/04/17 19:46:48
てるみん
痛みなどの苦痛が強烈だったので不眠のことを書き忘れました。もちろん苦しくて眠れませんでした。ただ私の場合(20~30時間程度でしょうか)苦しみで疲れ果てると2~3時間程度気を失うように寝ていたと記憶しています。昼夜逆転どころか生活サイクルさえ成り立っていませんでした。当時は既に失職し、やらねばならない用事もなかったので、薬を一生飲み続ける人生で終わりたくないという一心で(半ばヤケで)断薬していた様に思います。仕事や家事などある場合にはこれは難しいですよね。薬をやめたくても手放せないという実情はこうした「どうしても休めない用事」の存在が一番大きいと思います。実際私も仕事をしているときは減薬・断薬は考えられませんでした。私は失職して断薬を決意しましたが、失職については未だに大変残念に思っています。ご自身の生活を確保した上での減・断薬プランが見つかるとよいのですが。本文で「断薬は自己責任~」と書きましたがこちらのようなサイトで意見を交換していけば必ずしも孤独ではないという気がしてきました。
2013/04/18 01:31:24
yasu
頑張って下さい。私もこれから減薬を始める予定です。仕事は辞めることになるかもしれません。
2013/05/01 22:39:01
匿名さん
減薬中です。
症状が似ています。が、私は、服用量も多く、多剤です。セカンド・オピニオンで、今、置換薬に、漢方薬を使い始めました。漢方に、親和感は、ありませんでした。が、よく効いているようです。だいぶ楽です。薬へのさまざまな不安(それ自体症状の気がします)もかなり減ります。
抑肝散と春ウコンを勧められました。ネット通販で、簡単に手に入ります。
2013/05/12 18:11:47
てるみん
みなさまありがとうございます。体験談ではほぼ8年間を通じて服用したパキシルとデパスのみを挙げましたが一時的なものを列挙しますと、ピンドロール、ドグマチール、アモキサン、ジプレキサ、レキソタン、セロクエル、バレリン、べゲタミンA、ワイパックス、レンデムがありました。アモキサンについては服用(2006年8~9月)した当初は快活さが顕著でしたが、副作用としてイレウスによる嘔吐と手足の強い痙攣を繰り返し、日常生活ができなくなったので医師に相談してやめました。医師は嘔吐などの副作用を知らず「じゃあ飲まなきゃ良かったのに」と言われて当惑しました。その後バレリン(2010年12月~)、診断が変わりべゲタミンAを処方(2011年10月)された後に意識が常に朦朧とした状態になったので、精神科医療と薬物治療が信用できず2011年12月で受診をやめました。パキシルは2013年1月で断薬。不安が強い時に手元に残っていたデパスを頓服(2~3日に0.5mg一錠程度)で使用していましたが2013年3月で断薬しました。断薬の時期から思い出してみるとパキシルのみの断薬後は強い離脱症状は出なかったことから、私の場合は主にデパスの離脱が問題なのだと思います。
2013/05/14 19:30:10
てるみん
上のコメントの訂正です。
誤)2013年3月
正)2012年3月
2013/05/14 20:01:09
てるみん
またまた訂正。パキシルを断薬したのは
誤)2013年1月
正)2012年1月
断薬して少しはマシになりましたが文章を読んだりチェックしたりはまだまだボケてますね。服用していた時は文章が全く読めませんでした。みなさんはどうでしたでしょう?
2013/05/15 01:59:54
ケロヨン
私もいつも頭がぼんやりして
文章を読むと頭が痛く、苦痛で
あれだけ好きだった読書をやめざるをえませんでした。
今、減薬→断薬を決行中です。

離脱症状が辛いですが、私も今は失業中なので
いまのうちに、断薬できればと思い始めました。

2013/06/23 18:01:42
ホワイトスネーク
一発断薬をする場合は、栄養を取り、2週間ぐらいしてからするのが望ましいのです。
また、あなたの今の状態を何とか少しでも回復させるには「高濃度栄養療法」が良いのではないかと思います。
ビタミン類、ミネラルなどそんな高なものでなくても良いので、薬によって動かされた脳内ホルモンを栄養によって少しずつ戻すということです。
色々調べればわかると思います。
あなたの状態が1日でも早く回復することを祈っております。
2013/10/20 11:56:10
i
離脱成功、まずはおめでとうございます。
キレの良い文章に感服致しましたが、まだ記憶力・思考能力についての未回復感をお持ちなのですね。
ところで今のあなたが現時点でお持ちの知識・情報を駆使して過去のご自身に減薬指導するとしたならば、どのような減薬スケジュールを考えますでしょうか。
2013/10/20 12:04:08
グレース
離脱成功おめでとうございます!私は一発断薬に失敗(常用性離脱のため、一発をトライせざるを得ませんでした。)その後、再生の可能性を見出すべく何とか生き延びています。良く頑張られましたね、私も命を諦めず続きたいです。後遺症良くなりますよ!今まで好きだったことを少しでも思い出し取り戻してくださいね!
2013/10/20 12:45:48
てるみん
ホワイトスネーク 様

大変重要なご意見ありがとうございます。

実はサプリメントに関しては、調べ物ができるようになって断薬後数ヶ月から半年ほど継続的に摂取していました。アメリカ製の中級品です。

マルチミネラル・ビタミン  推奨最大量
DHA/EPA           推奨最大量
フラックスシードオイル   推奨最大量
ギンコ             推奨の中間量
ホスファチジルセリン    推奨最大量

断薬開始時から大きく遅れたせいか摂取期間中の急激な回復こそありませんでしたが、この頃からだんだんと症状も上向いていたので効果があったのだと思います。日々の変動はありましたが、摂取期間中に悪化が続くことは無かったので安心して続けていました。半年で止めてしまったのは回復のカーブが緩やかになってきたことと、長期間の摂取で内蔵に負担をかけるのではないかという不安があったからです。
上記以外でホエイプロテインを毎日二回摂取していましたが、運動をする意欲、また、運動後の筋肉疲労の回復には効果があったものの、食欲が減退し体重が減少傾向になったので、今は気が向いた時だけ利用しています。

仰るとおり回復が停滞している現在、試してみる価値がありそうです。

ありがとうございました。
2013/10/20 14:14:47
てるみん
i 様

ありがとうございます。

医師ではない私は減薬指導ができませんが、もう少し気分が落ち着いたら自分の反省点などを中心にお伝えできることがあるかもしれません。

ありがとうございました。
2013/10/20 14:18:30
てるみん
グレース 様

ありがとうございます。

減薬中なのですね?
一発断薬は私からおすすめすることはできません。
一度経験されていることですから十分お分かりとは思いますが、私の場合は無知であったこと(!)、処方量が少なかったことが幸いしたから大丈夫だっただけかもしれません。
多剤や大量服用からの断薬では心臓麻痺とかで死んでもおかしくないと思います。
また、私は失職中ですが、仕事や日々の用事をこなしながら一発断薬の離脱症状に
私は耐えることはできなかったと思います。
お暮らしの近くに減薬指導を行ってくれる医師は見つかりませんか?
まずは、本文でも書きました様にとにかく情報を集めて自分の状態に照らし合わせることです。
集めた情報の糸をつなぎ合わせることで適切な医師にめぐり会えるかもしれません。

励ましのお言葉ありがとうございました。
私も何度も何度もくじけそうになりましたが、断薬への道など自分の力で必ず開けます。
だってこれ、人生と違って運命とかあんまり関係ありませんから。

グレース様が早くよくなられますように。
2013/10/20 14:22:08
i
そうですね、減薬指導は不適切な表現でした。
わたしも減薬中で、アタマがよくまわらないようです。
てるみんさんのさらなる回復が進みますように。
2013/10/21 07:09:43
ちぃママ♪
先ずは断薬成功おめでとうございます。ホリゾンに置き換え減薬しています。
私も一気断薬を試みましたが、救急車搬送された為減薬から始めました。
デパスなどの短期作用型からホリゾンへ置き換え。最初はレスタスに置き換えましたが失敗しました。
ジアゼパム=ホリゾンに置き換えてから二週間くらいでしょうか。最初15mgだったのを今では5mgまで減らしています。
働いていません。外出も出来ません、子供の参観にも行けません。
辛いです。
私の場合、断薬した時は痙攣や過呼吸が酷く死ぬのではないかと思いました。色々な検査をした結果薬の耐性がついていたことによる症状でした。
毎日辛いです。他の人はわからないですから。自分との孤独な闘いです。
一日も早く元気になりたいです。
私は主治医を変えました。SDS検査もされないままパキシルを出されていたのです。悪性症候群でまた救急車搬送です。
その頃から疑問を持ち始め沢山の病院に電話し、今の主治医にセカンドオピニオンとして相談したところ、減薬、断薬まで一緒に取り組んで下さるという言葉を信じて変わりました。
勿論、また薬を増やされたりしたら変えます。
自分の命は自分で守らないといけないと気がつきました。
しかし、断薬されてからも不快な症状が続いていらっしゃるのですね。お辛いですね。
私にとって、薬は毒であると思っています。毒を飲む行為は大変苦痛ですが、徐々に減薬して必ず断薬したいと思います。
長文失礼しました。
2013/11/14 09:54:18
匿名
てるみんさん、一気断薬したんですね。最近の調子はどうですか?よかったら、更新してくださると嬉しいです。
2017/01/03 09:10:12

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