<主な離脱症状>
めまい、吐き気、動悸、耳鳴り、悪夢、焦燥感、歯肉炎、睡眠の乱れ。
過去のいやな思い出が振り払っても振り払っても頭を埋め尽くす。
今も、光視症、記憶障害。後遺症かもしれません。
パキシル10mgから7.5mgにしたときが最悪でした。上記した症状に加えて、隣の部屋にいる家人がお茶をすする音に我慢ができず、すんでのところで暴力をふるうところでした。寝床に潜り込んで、ヘッドフォンで音楽を聴きながら、「これは薬のせいだ」と自分に言い聞かせて、衝動を抑え込みました。
<減薬、断薬を思い立った理由>
薬を飲んでも、体調が悪くなるばかりで、最後には1週間に1日必ず寝込み、それが過ぎると興奮して過活動になる、を繰り返し、めまい、動悸、耳鳴り、寝汗、便秘など、副作用と思われる耐え難い症状に四六時中悩まされるようになりました。何かおかしいと感じて、ネットで薬のことを調べ、断薬を決意しました。
<断薬までの経緯>
減薬開始時は、パキシル40mgアモキサン50mgリフレックス30mgマイスリー10mg
すぐにアモキサン断薬。はっきりした離脱症状なし。つらかった便秘が解消してうれしかった。
マイスリーは自然に消滅。離脱症状なし。
パキシルは、最初医師の指示で、40→20に。強い離脱症状がでて、半年ほど20を維持。その後は、医者に頼ってはやっていけないと思い、自己流で、だいたい月に2.5mgずつ、慎重に減らすようにしました。離脱症状がひどいときは、用量維持して落ち着くまで待ちました。医師には事後承諾をとっていました。
リフレックスは、パキシルの減薬の合間を縫って、15mg錠1錠に減薬。1週間ほど悪夢になやまされる。血の赤色がいつまでも頭に残るような残酷な夢も。減薬でもリフレックス劇場ありました。その後しばらくおいてから、パキシルとかぶらないように1ヶ月おきに、1錠の4分の1ずつ減らし、開始後半年程度で断薬しました。その都度悪夢、夜間覚醒、睡眠時間の乱れがありました。
最後にパキシルを残したのは失敗だったと思います。リフレックスを残しておけば、パキシルの離脱症状がもっと軽かったかもしれません。
<減薬中に取り組んだこと>
・精神医療についてできるかぎり調べる。
ネットだけだと偏ると思い、図書館に通って、本や雑誌も読みました。とかく批判だけに偏りがちになるので、それは避けようと努力しました。肉親の死などが原因の鬱状態をうつ病と診断することに異論が多いことを知り、自分は、抗うつ剤を飲むような状態ではなかったと判断しました。減薬中は、体調が悪くなると気が弱くなり、やっぱり減薬はだめだったかと、不安になることが多かったですが、いろいろ調べた結果自分の判断に自信がもてたので、その不安に負けなくて済んだと思います。
・環境調整
やむなく休職しました。ストレスから離れたのはよかったと思います。難しいとしても、なるだけストレスを減らして、減薬に専念できる環境をつくるのはとても大切だと思います。
・有酸素運動、軽い筋トレ、ヨガの呼吸法・アーサナ、を体調に合わせて継続する。
減薬を始めた頃は、1日の半分は起き上がれずにいたので、なにもできませんでしたが、動悸がひどいときは、ヨガの呼吸法をやって落ち着くようにしたり、ちょっとよくて体がうごくようなら、かんたんな体位でストレッチしたりしました。減薬が進むにつれて少しずつ動けるようになってきたので、腕立てや腹筋、散歩など、ちょっとずつ実行しました。最初は、腕立て10回がやっとで、われながらあきれていました。減薬終了のころには、ジョギング4kmぐらいはしていました。体力を落とすと離脱症状に耐えられないと思い、無理にならない程度に、できるだけ実行しました。
・自己流認知療法(読書セラピー、農業、園芸セラピー)。
減薬の始めの頃は、小説を読んだりテレビドラマや映画を観たりということが非常に苦痛でした。しかし、なぜか村上春樹の小説だけは読むことができて、読んでいると癒されるのです。ネットで、読書セラピーというのがイギリスで行われているという話を読み、自己流で、村上作品を使ったセラピーをしました。減薬の進行とともにだんだん読める本が増えていきました。その他、実家で週一日庭で土をいじって過ごしました。
・いわゆる「喪の仕事」
死者を弔う行事や行為。時の流れが哀しみをやわらげてくれます。抗うつ剤で心が麻痺していたときに比べて、減薬の時期のほうが、時薬の効き目が実感できました。
<現在の状況>
晴れ晴れとした気分です。薬の副作用で苦しんでいたとしか思えません。減薬中は、こちらのサイトを読みながら我慢していました。断薬できたのもみなさんのおかげと思っています。これからの方の参考になればと投稿しました。
<今後>
新年を節目に、社会復帰。このコメントで自分の気持ちに区切りをつけたいと思います。今回の経験を機会に、常に医療に関心をもちつづけていくつもりです。医療にお世話にならないで生きてはいけないと思います。後悔しないように、かしこい患者になろうと思います。
<最後に>
過剰な医療は人間の自己治癒力を奪い、薬に頼る体質を作るのではないでしょうか。
では、どこまでが過剰か。わたしには難しい課題です。